トマトの摘葉・摘果とは
植物を育てる過程で、整枝と摘芯は欠かすことのできない作業の一つです。
整枝によって、株全体を整え、風通しを良くする事で、病害虫対策にもなり、強風や台風にも強くなります。
また、見た目の容姿も大切で、綺麗に整えられた株は、美しくスタイリストなのも、健康的な株をつくるうえで大切な要素となります。
そして、整枝の過程で行われる摘芯は、無駄な枝の発生を防ぎ、無用な養分を抑える事により、株全体をより健康的に育てることができるのです。
トマトの場合、実を生らせるという目的がある為、さらに摘葉と摘果といった作業を行います。
適度な摘葉と摘果により、株を弱らせないよう育てることができます。
トマトの摘葉・摘果の目的
トマトの摘葉と摘果の主な目的は、株を弱らせないことと、実に栄養を集中させるという目的があります。
ご存じのように植物は、根の部分から必要な栄養素と水分を吸収し、茎から葉っぱへと栄養分を送り出しています。
葉は葉緑素により光合成を行い、ショ糖やデンプンを合成し栄養を蓄え、やがて花が咲き結実することにより、実が収穫できるメカニズムを確立しています。
摘葉の目的は、余分な葉を取り去り、風通しを良くして病害虫の要望を防ぐとともに、日光を葉全体に行き渡らせるのが目的です。
また、過繁茂防止として、余分な栄養で葉を茂らせすぎないことも大切です。
摘果も同様、多くの実をつけ過ぎると、実が小さくなってしまったり、未成熟の果実を防ぐために行います。
トマトの摘葉・摘果のやり方
トマトを育てるに当たり、適当に摘葉をするのはNG。葉が多すぎてしまえば、過度な光合成により過繁茂となってしまいます。
とはいえ、あまり過度な摘葉をしてしまえば、光合成が追い付かなくなってしまい、株を弱らせてしまう原因ともなりかねません。
一般的なトマトの苗では、成長すると1段につき3枚の葉がつき、5段くらいの花房が付ます。正常な葉数は、13枚~15枚としましょう。
また、収獲した段のすぐ下にある葉は残し、それよりも下についている葉は摘葉します。
いたんだ葉や、多くなり過ぎてしまった葉は適度にのぞいておきます。
次に摘果ですが、品種にもよりますが、実っているトマトのうち、状態のよいものを残し、それ以外の実を摘み取ることで、大きく甘いトマトをつくることができます。
トマトの摘葉・摘果の際の注意点
まず、摘葉の注意点ですが、風通しのことをよく考えて摘葉していくという点です。
摘葉は、病害虫予防対策としても大切で、余分な栄養の流出を防ぐといった意味でも、トマトを育てる重要な工程の一つです。
かといって、摘葉し過ぎてしまえば、栄養が行きわたらなくなり、結実にも大きな影響を与えます。
また、一方が重くなってしまえば、バランスが崩れてしまい、倒れやすくなってしまいますので、バランスよく整えながら摘葉と摘果を行っていきましょう。
トマトの品種によって、横にのびていくタイプと、縦にのびていくタイプがありますので、それぞれの性質に合わせて行っていくことが大切です。