81歳になる母が倒れたという連絡が地域包括支援センターのケアマネージャーさんからありました。
幸い大事には至りませんでしたが、普段出会うことがなくなった他の兄弟も集まってきてきました。
私は田舎で農家暮らしを始めていますし、弟を除いて他の兄たちはそれぞれ実家からは遠く離れたとで自分たちの家族と暮らしています。
コロナの関係もあって疎遠になっていたので6年ぶりくらいでした。
その夜、4兄弟だけで食事をしたとき、次男の兄貴から「相続についてどうするか」という話をすることになりました。
私は正直「こんな時に!」と不愉快に思いましたが、長男の「今だからこそ話をしておくべきかもしれないな」という言葉に納得しました。
私の実家は決して裕福とはいえませんでした。
しかし、両親は頑張って私たちに兄弟を大学まで入れてくれて育ててくれました。
そんな両親に悲しい想いをさせないためにも相続で揉めないようにしなければなりません。
財産といえるのは母が父から相続したこの家くらのものですが。
恐らく母も同居していた末っ子の弟が相続すると考えているでしょう。
しかし、相続には遺留分があるため、他の兄弟たちがどういってくるか分かりません。
現金であれば分けられますが、不動産だとそうはいきませんから。
誰が相続人になるか確認する
母は数日間の入院となり、無事退院しました。
母の容体が落ち着き、改めて母と兄弟で相続についてどうするか話をすることにしました。
母はやはり同居している弟に相続したいということでしたが、いろいろと話合いの中でもめてしまったので結局は、遺言書をのこす形で相続については決まりました。
実家は借地のため色々制限がある
私の実家は借地でした。
借地なので土地は母のものではなく私たちの財産ではありません。
実家自体は老朽化が進んでおり、長く住み続けるにはリフォームや建て直しも考えないといけないでしょう。
何度か弟がリフォームを試みようとしたとのことでしたができない事情があるらしいとのことでした。
それは地主さんとの仲があまりよくないようです。
父が亡くなり、母が相続した際、リフォームしたい旨を地主さんへ伝えると承諾料を要求されたそうです。
それが高額だったのでリフォームは保留になってしまったとのこと。
借地権はいちいち地主さんに相談し何かをする際には承諾料を請求されるのなら簡単に相続することもままならないのではと思いました。
それから借地に詳しい専門家に相談してわかったそうですが、法律的には相続では地主の承諾は必要なく、承諾料も支払う必要はないそうです。
借地権付きの実家を売る場合
母から弟へ相続となった場合、同様のことが色々あると思います。
このままだとリフォームや建て直しができないかもしれません。
借地にある建物をリフォームしたり建て直す場合は地主の許可が必要だからです。
こんな面倒な家を相続しても弟が不憫だと思いました。
それならいっそ借地を売って、別の場所に住むということも考えたほうがいいのではないかという話も出ました。
しかし、それだと売ったお金で財産分与という話もでてきそうでもありますが…。
専門家に相談することに
不動産会社に勤めた土地建物の売買をしている友人がいるので相談しに行きました。
そうすると借地を売るにも地主の承諾と承諾料は必要になるそうです。
また、借地だと売りに出されてもこうした制限が多いので、買い手が見つからないことが予想できます。
そうした場合借地権を専門とした不動産会社に相談するべきだと言われました。
借地権は地主さんと折り合いをつけたりして仲介するため一般の不動産会社では中々取り扱えない物件なんだそうです。
今すぐにというわけではありませんが、兄弟間で揉めないように弟に協力してあげたいと思います。